芍薬が咲かない本当の原因とは?切り花の咲かせ方と選び方を花屋が解説

店員さん

ネットに書いてある方法を試したのに、芍薬が咲かなかった。
そんな経験はありませんか?


吉祥寺の花屋「花心」の三枝です。

芍薬の時期になると、
「つぼみのまま咲かなかった」
「確実に芍薬が咲く方法を教えてください」
というご相談をいただくことがあります。

詳しく話を聞いてみると…

  • つぼみの蜜を取った
  • 茎を斜めに切った
  • 毎日しっかり水を替えた

と、やるべきことをしっかりやった上でのご相談が本当に多いです。

ただ、最後まで話を聞いてみると、
芍薬が咲かない原因が別にあることに気付きます。

先に結論

芍薬が咲くかどうかは、花屋で買う時に9割決まる。

どれだけ丁寧に管理しても、
芍薬自体に花を開く力が残っていなければ、きれいに咲きません。

芍薬は切り花になったあと、
残っている力だけで咲こうとします。

そのため、古くなって体力が落ちているものは、
最後まで開ききれないことがあるのです。

芍薬は、見た目だけでなく、ほんのり甘い香りを楽しめる花でもあります。
だからこそ、しっかり咲かせられるかが大切になります。

だから、
「どんな芍薬を選ぶか」が重要なのです。

この記事では

  • 芍薬が咲かない本当の原因
  • 咲く芍薬の選び方
  • 最後に試したい咲かせ方のコツ

を、花屋目線でわかりやすく解説していきます。

動画で詳しく見たい方はこちらから

直接相談したい方はこちらから

上手に咲かせて、満開の芍薬を楽しみましょう。

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目次

市場で咲かない芍薬はない

シャクヤクのつぼみ
つぼみの芍薬

吉祥寺で花屋を20年やっていますが、
市場で仕入れた芍薬が咲かせようと思って咲かなかったことは、
一度もありません。

「なぜ芍薬が咲かないのか」を1分で知りたい方はこちら。

別に、
特別なことをしているわけではありません。

例えば、
・蜜を取る
・深水をする
・温度を調整する
こういった管理方法が役立つこともあります。

ただ、
花屋の感覚で言うと、新鮮な芍薬なら普通に咲きます。

では、なぜ
「咲かなかった」ということが起きるのか。

その原因の一つが、
花屋での花の管理方法です。

実際、店頭では少しでも長く花を持たせるために、
涼しい場所で管理しています。

しかし、
涼しい場所では花が長持ちする代わりに、
その状態が長く続くと、エネルギーを少しずつ失い、
咲ききれないままダメになってしまうことがあります。

芍薬は咲くこと自体に大きなエネルギーを使う花です。

つまり…

花屋の芍薬は見た目はきれいでも、「咲く力」が残っていないことがある。

その結果、
つぼみのまま開かなかったり、途中で力尽きてしまいます。

だからこそ、
大事なのは「どう咲かせるか」ではなく、
「どんな状態の芍薬を選ぶか」なのです。

次は、
実際に「咲く芍薬」の選び方を解説していきます。

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咲く切花の芍薬の選び方

きれいに咲いたピンクの芍薬
仕入れの直後のしっかり咲いた芍薬

ここまでで、
芍薬が咲くかどうかは「選び方」が大きい、という話をしてきました。

では実際に、
どんな芍薬を選べばいいのでしょうか。

咲く芍薬の選び方を1分で知りたい方はこちら。

咲く芍薬を選ぶ時に、
特に大事なのはこの3つです。

ポイント
  • 入荷したばかりの新しい芍薬を選ぶ
  • 葉っぱや茎に元気があるものを選ぶ
  • つぼみが少し柔らかいものを選ぶ

では、それぞれについて詳しく解説していきます。

※動画では4選ですが、ブログでは葉と茎をまとめています。

入荷したばかりの芍薬を選ぶ

まず一番大事なのが、
新しく入荷した芍薬を選ぶことです。

芍薬は、時間が経つほど少しずつ
「咲く力」が落ちていきます。

そのため、
できるだけ新しいものを選ぶだけでも、かなり違います。

花屋さんで、
「今日入った芍薬はどれですか?」
と聞いてみるのがおすすめですね。

ちなみに、
花屋は月・水・金に仕入れることが多いので、
その日の夕方あたりは比較的新しいお花が並びやすいです。

葉や茎に元気があるものを選ぶ

弱っている芍薬は、
花より先に葉に変化が見られます。

葉の元気さに差がある芍薬の比較写真
・左→1週間前の芍薬・右→本日仕入れの芍薬

写真のように葉がピンとしている右側の方が、
花を咲かせる体力が残っています。

逆に、
左側の芍薬のように葉が垂れているものは、
古い芍薬の可能性があります。

また、
茎の太さも大切です。

大きな花を開かせるためには、
それだけ体力が必要になります。

そのため、
しっかりした太さのある茎の方が、
花を最後まで咲かせるための力を多く持っていることが多いです。

つぼみだけではなく、
葉っぱや茎の状態も一緒に見てみてください。

つぼみが少し柔らかいものを選ぶ

つぼみがガチガチに硬い芍薬よりも、
少し柔らかくなっているものの方が、開きやすいです。

感覚としては

ポイント

「あと1〜2日で咲きそう」くらいの状態がおすすめ

芍薬のつぼみから開花までの比較写真
左ほど硬く、右に行くほど開花に近い状態

写真で見ると、
右側くらいまで柔らかくなっている芍薬が、特におすすめです。

左側や中央くらいまで柔らかくなっている芍薬は、
しっかりと管理すれば綺麗に咲くことがほとんどです。

一方で、
右側くらいまでふわっと緩んでいる芍薬は、
水につけておくだけで満開までしっかり開きやすく、
花びらが崩れる最後まで楽しめることができます。

逆に、
これ以上硬いつぼみになると、
かなり難易度が上がります。

また、
咲くこと自体に力を使いすぎてしまい、
開いても長く持ちません。

ここまでが、
咲く芍薬を選ぶポイントになります。

ただ、
どれだけ状態のいい芍薬でも、
管理方法によってはうまく開かないことがあります。

次は、
花屋が実際にやっている「芍薬の咲かせ方」を解説していきます。

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花屋がやっている芍薬の咲かせ方

芍薬

ここまでで、
芍薬は「選び方」が大事、
という話をしてきました。

実際、
新鮮で緩い芍薬を選べば、それだけでほぼ問題は解決したと思っています。

ただ、
それでもうまく開かない時もあります。

そんな時に、
これから紹介する方法を試してみてください。

芍薬を咲かせるコツを、
1分動画で見たい方はこちら。

先にまとめると、
大事なのはこの3つです。

ポイント
  • つぼみが固い時は蜜を取る
  • 深水+栄養剤でしっかり水を吸わせる
  • 20〜25℃くらいの環境で管理する

では、それぞれ解説していきます。

つぼみが固い時は蜜を取る

芍薬蕾
萼(がく)と花びらの間を優しく拭きます

芍薬のつぼみには、
ベタベタした蜜が付いていることがあります。

これが邪魔をして、
花びらが開きにくくなることがあります。

そのため、
つぼみがガチガチに固い時は、
濡らしたキッチンペーパーなどで下から上へ優しく拭き取ってあげるのがおすすめです。

ただ、
すでにつぼみが柔らかい場合は、無理に取らない方がよいです。

花が傷ついたり、崩れるのが早くなる原因になることがあります。

深水+栄養剤でしっかり水を吸わせる

次に大切なのが、
しっかり水を吸わせることです。

茎を切り戻した後、
できるだけ深めの水に入れて管理すると、水圧で水が上がりやすくなります。

また、
水はできるだけきれいに保つのがおすすめです。

水が汚れると、
茎の中に雑菌が入り、
咲く前に弱ってしまうことがあります。

その時に、
栄養剤を入れてあげると、より開きやすくなります。

ちなみに、
僕が普段使っているのは「キープ・フラワー」です。

栄養と防腐剤のバランスが良く、
コスパで見てもおすすめです。

もし栄養剤を持っていない場合は、
漂白剤を1滴だけ入れてあげましょう。

栄養がなくても、
菌の発生を抑えるだけで、
水の状態はかなり変わります。

ちなみに、
しっかり咲かせたい時は、
栄養多めの栄養剤を使うこともあります。

例えば、『エクスプレス』は、
花を咲かせる力がかなり強く、
芍薬が一気に咲いてくれます。

その代わり、
栄養分が多いぶん水は汚れやすいので、
こまめな水換えが必要になります。

店員さん

ホテルの中の花屋が愛用しているプロ用って印象です。
ちなみにお値段はちょっと高め…

よく切れるハサミを使う

茎を切る時は、
できるだけよく切れる花専用のハサミを使うのがおすすめです。

普通のハサミだと、
滑ってうまく切れなかったり、
切り口が潰れて水が上がりにくくなることがあります。

お花用のハサミがない場合は、
カッターで斜めに切ると水の吸い上げが良くなります。
※怪我に注意してください。

ちなみに、
僕が使っているハサミがこちらです。

正直、
ちょっとお高いですよね。

これは完全にプロ用です。

切れ味や持ちやすさはもちろん、
ハサミを研ぎ直しながら使えるので、15年以上愛用しています。

ただ、
「自宅用でちょっと使いたい…でも、ちゃんと切れるのがいい」
という方は、坂原さんのハンドクリエーションがおすすめです。

こちらは基本的に研ぎ直しはできませんが、
プロも愛用するハサミです。

花屋で毎日お花を切っても1年ほど使える耐久力もあります。

軽くて持ちやすいので、普段使いならかなり優秀です。

20〜25℃くらいで管理する

最後は温度です。

芍薬は、
寒すぎても暑すぎても開きにくくなります。

おすすめは、
20〜25℃くらい。

「長持ちさせたいから涼しくしよう」
と考える方も多いですが、

芍薬は、
しっかり咲いてこそ見た目も香りも魅力的なお花です。

まずは、
咲ける環境を作ってあげることを優先してみてください。

まとめ

芍薬は、
管理方法だけで咲かせる花ではありません。

一番大切なのは、
「咲く力が残っている芍薬」を選ぶことです。

その上で試してほしいのが、

まとめ
  • 新鮮な芍薬を選ぶ
  • 葉や茎の元気さを見る
  • 最後に管理方法で後押しする

この流れを意識すると、
かなり咲きやすくなります。

店員さん

ぜひ、
今年の芍薬で試してみてください!

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